まるた

月曜日。

お客様もまばらで、朝からゆったり時間が流れる。

こんな日は、繕い物をする。

今日はこばしりEと、まるたの二人体制なので針を動かしながら、こばしりE昔の話に耳を傾ける。

こばしりEも、年を重ねたが昔のことはよく記憶している。

亡き父　　「あの人、誰だっけ？」

こばしりE 「あなたのいとこの、子どものお嫁さんの・・。」

父ですら記憶できないものを、まるたがわかるわけがない。

こばしりEの話は続く。

「あなた（まるた）の小さいころ・・・。」「あなたが、小学校の頃・・・。」

なんだか、話が恥ずかしい感じになる。

たのむ、そんな昔の話やめてくれ( ﾟДﾟ)

小林家の静かな時間は、まるたにとって自分で入る穴を掘りたい時間になる。